ほいっぷ

Aromantic Asexual A-spec 一人の全ての人

なくてもいいと思うよ

私はあまり漫画を読んだことがないのでその辺は本当に疎いのですが、やはりLGBTQ+が先んじて描かれるのはドラマや映画よりも漫画だよなぁという印象があります。まぁその、読んでないので、Twitterとかで流れてくる情報から察しているだけなのですが......。

 

私は「AロマAセクなんて知名度の低いセクシュアリティ、創作のネタになるわけないじゃん」とずっと思っていたのですが、どうもちょくちょくAロマAセクを描いた漫画が界隈でバズる。そして燃える。漫画を普段読み慣れていない上に燃えているとなればそりゃあ読む気も湧いてこないし、読んだ後の心のダメージを考慮した結果、今までその類のものを読んだことは一度しかありません。だっておっかないんだもん。

 

で、直近だと「わたしのアスチルベ」という漫画があるそうで、これも当事者の中では賛否両論あるそうなのですが、設定をチラリと伺った感じ「んー無理かも」と思ったので、今のところ読む予定はありません。余談だけど、ジャンプラの「プラ」って何??

 

私が「んー無理かも」と思ったのはまさにその賛否両論を生んだ「翼がない状態に例える」って部分なんですけども。

 

まぁその......やっぱりAロマAセクの定義に「〇〇がない」って書いてあるからそういう発想になるというか、そもそもあの定義がalloromanticやallosexualを前提とした社会と照らし合わせて「うちらはそういうのないっすよ」ってしたもんだから、そう考えるとまぁ別におかしな発想でもないなとは思うんですけどね。

 

私は別に「AロマAセクの定義が間違ってるからマジョリティが勘違いしちゃうんじゃないの」とか言いたいわけではありません。ただ、やっぱり向こう側(マジョリティ側)を下敷きにした定義にはなっているなと思うわけです。定義を変えろって話じゃないですよ。ただそういう面はどうしてもあるという話です。

 

で、「自分は欠陥人間だ」とか「あるはずの感情がない」とか「自分はおかしいんじゃないか」とか一切思ったことがない私からするとですね、そもそも、

 

君ら、その翼で飛んだことあんの?

 

って話なんですよ。

 

百歩譲って、こっちには翼がなくて君らには翼があるという例えを受容したとしよう。そんでもって、翼を持っている諸君。君ら、その翼で一度でも飛べたことがあるのかい?

 

私は自分に翼がないとは思ったことがないけれど、飛べない翼を持ってたって邪魔なだけじゃない?まぁ、派手だけどね。カラフルだったり模様が付いてたら自慢できるのかもしれない。でも飛べないでしょ。飛んでるの、見たことないよ。

 

私は羽を持ったマジョリティが一生懸命飛ぶフリをして翼をバタつかせている光景しか見たことがないから、「何してんだ......」とずっと思ってきた。羽のある人たちにとっては、その羽からいい匂いがしたり、大きくはためかせる事が重要なのかもしれないけれど、ちょっと落ち着きなよ。君らのせいで砂埃がひどいぞ。

 

私はたまたまゴーグルとマスクをつけることができたAロマAセクだから砂埃が酷くても平気だったけど、持ってない人の方が多いんだからもう少し落ち着いて欲しいと思う。

 

あとね、大丈夫だと思うよ。マジョリティでもマイノリティでも、羽なんかなくても楽しく生きていけると思うよ。

 

みたいなことを思いました。読んでないから結末も途中の細かい描写も私は知らないのですが、当事者の中でも「ここは良くなかったけどこういう部分は良かった」みたいな声をちらほら聞くので、当事者の方で鋼の心臓を持っている人は読んでみてもいいかもしれません。

 

追記:「ジャンプラ」の意味が分かりました。