ほいっぷ

Aromantic Asexual A-spec 一人の全ての人

人がいない

たまに「人がいないな」って思うことありませんか?

 

今日あまり人がいなかったんですよ。連休の初日だというのに。

 

たまにこういうことがあります。連休、祝日、祭日。とにかく休みなのに、なぜか人がいない。うっかり平日かと焦っちゃいましたよ。

 

今日の場合は物質的に人が少なかったので、当然いつもよりも人の気配が少なめです。

 

でもたまに、人はちゃんといるのになぜだか人気を感じない時があります(幽霊とかではなくてね)。今までザワザワしていた教室が急に静まりかえっちゃう、あれに似ています。

 

街に人は溢れていて、決して皆が押し黙っているわけでもない。話し声は聞こえるし、車やバイクも普通に走っている。それなのに、なぜだかとっても静か。信号機の音や、自動ドアの開閉する音ばかりがクリアに聞こえて、より一層「人」の存在が薄くなる、そんな静けさです。

 

以前お酒を大量に飲んだ時、視界はぼやけているのに色や光だけがやけにビビッドに見えました(普段あまりお酒を飲まないのでびっくりした)。酔いが覚めてくると、今度は目に映るもの全てがくっきり見えるように。もちろん視力が良くなったわけではなく、ただそこに何かがあるということがとても気になるのです。おそらく感覚が過敏になっているのでしょう。あぁそこに薬局がある。次はカフェ。改札の上の看板。天井と床。工事中の看板がそこに立っていて、その前を人が3人、4人、5人......。見慣れた景色でも、目に入ってくるものがいちいち気になります。

 

人気を感じない時はその逆で、周りのものや人の存在感がぐんと薄くなります。おまけに自分の方まで存在感が薄くなる。双眼鏡で試合やコンサートを楽しんでいる時、自分の存在や隣に座っている人の存在って忘れてしまいませんか?

 

双眼鏡を使っているわけでもないし、何かに夢中になっているわけでもない。ただなぜだか「そういう日」は、人という人の気配が薄くて、まるで目だけで人波を泳いでいるような気分になる。それがちょっと怖いんですよね。

 

そして今日のように、本当に人の数が少ない時もちょっと怖い。休みで人が溢れているはずなのに平日よりも少なく見えるなんて。みんなどこに行っちゃったんだろう。

 

怖くもありつつ、でも地球から人が突然いなくなったらこんな感じなのかなと想像するのもちょっと楽しい、そんな不思議な日でした。